
2025年に待望の「ジムニーノマド 5ドア」が日本国内でも発売されることがついに決定しました。近年SUVブームやアウトドア人気の高まりを背景に、これまで海外市場でのみ展開されていた5ドアモデルの国内投入は、多くのファンにとってまさに待望のニュースと言えるでしょう。本記事では、すでに高い人気を誇るジムニーシエラ3ドアとの違いや、5ドア化によって得られるメリット、そしてスペックや価格帯など、あらゆる角度から徹底的に比較・検討していきます。2025年新型ジムニーノマド5ドアに興味のある方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
ジムニーノマドの国内発売が待望されてきた背景
まず、ジムニーシリーズはスズキが世界に誇る本格オフローダーとして、軽自動車規格の「ジムニー」と小型乗用車規格の「ジムニーシエラ」が存在します。どちらのモデルも根強い人気を持ち、特に現行モデル(いわゆる4代目・JB64/JB74型)は2018年の発売以来、可愛らしいデザインと本格的な四輪駆動性能、カスタムのしやすさなどが相まって長らく品薄状態が続いてきました。
そんな中、海外では「ジムニー5ドア」と呼ばれるロングホイールベース版のリリースが一足先に実現。インドやオーストラリアなど一部市場で販売が開始され、大きな話題を集めていました。日本国内のファンにとっては「なぜ海外だけ?」というもどかしさが常にあったものの、ついに2025年に日本国内向けのジムニーノマド5ドアが正式に登場する運びとなりました。
ジムニーノマドとジムニーシエラの大きな違い
1. 車体サイズとホイールベース
最もわかりやすい違いは、やはり車体サイズです。ジムニーシエラの場合は全長が3,550mmですが、ジムニーノマドの場合は全長が3,890mmと340mm拡張されています。ホイールベース(前輪と後輪の間の距離)についても、同じく3ドアから340mm延長されることで、5ドアならではの居住空間の広さが実現されます。
ホイールベースが長くなると、オフロード車として重要視されるランプブレークオーバーアングル(車体中央部の路面とのクリアランスが稼げる角度)が多少狭くなるというデメリットがある一方で、オンロードでの直進安定性が高まるというメリットも見逃せません。日常使いが多いユーザーにとっては、車内の広さだけでなく、直進性の向上は大きな魅力となるでしょう。

2. 乗車定員と室内空間
乗車定員はジムニーシエラと変わらず4人です。
3ドアのジムニーシエラは後席へのアクセスが若干狭く、また2人もしくは大人4人で乗車した場合、ラゲッジスペースはかなり限られます。対して5ドアモデルのジムニーノマドでは、後席ドアが追加されることで乗降性が向上し、後部座席をより広く使えるようになります。さらにラゲッジスペースも拡大されるため、ファミリー層やアウトドア用途で大きな荷物を積む必要がある方にも適した仕様となりそうです。
従来の3ドアでは割り切らざるを得なかった「乗車定員の快適性」と「荷室スペースの確保」を両立している点が大きな特徴です。3ドアはコンパクトで取り回しに優れる反面、ややラゲッジスペースが物足りないという声がありましたが、5ドアはその不満を一気に解消してくれる可能性があります。

3. デザイン・外観の変化
外観のデザインについては、基本的なフロントマスクやフェンダーの形状は3ドアとほぼ共通であるものの、車体の長さが延びた分サイドシルエットが変化します。また、リアドアの追加によってウィンドウ形状が異なりラゲッジ部分にウィンドウが1つ追加されました。3ドアが持つコンパクトな愛らしさに比べると、より堂々としたSUV感が強調されています。
ジムニーのアイコニックな丸目ヘッドライトや水平基調のフロントグリルなどは継承され、あくまでジムニーらしさを損なわずに、機能性を高めた進化形と言えるでしょう。
エンジン・パワートレイン
パワートレインはジムニーシエラ(JB74型)同様の1.5L自然吸気ガソリンエンジン(K15B型)が搭載されています。1.5Lの排気量によって高い出力とトルクを発揮。オフロードはもちろん、オンロードでも力強くゆとりある走りを楽しめるでしょう。また水や雪、飛び石への対策を施すなど、高い信頼性も備えているのもジムニーの特徴と言えるでしょう。

安全装備や快適性
近年の自動車市場では、安全性能が車選びの大きな基準となっています。現行ジムニーシエラにも衝突被害軽減ブレーキや車線逸脱警報などの先進安全装備が採用されていますが、ジムニーノマドにはデュアルカメラブレーキサポートを搭載し、高速道路での運転をサポートするアダプティブクルーズコントロール(ACC)や⾞線逸脱警報機能、さらには駐車時の運転もサポートしてくれる後方誤発進抑制機能や後退時ブレーキサポートまで搭載しています。

また、車体が拡大することで室内空間も広がりました。後席のヒップポイントを50mm後方にすることでゆとりあるレッグスペースを確保し、左右の着座間隔を90mm拡大。さらにシートクッションに厚みを持たせたことでロングドライブでも疲れにくい仕様になっています。
グレード・ボディカラー
ジムニーシエラにはベースグレードの「JL」、さらに快適装備を追加した「JC」と2つのグレードが用意されていますがジムニーノマドは「FC」1グレードのみの設定になりました。こちらもMT(マニュアル車)とAT(オートマ車)が選べる仕様となりMTが2,651,000円、ATが2,750,000 円となっています。
また、ボディカラーもジムニーシエラとは異なりジムニーシエラの全11色に対してジムニーノマドは全6色の設定となっています。

カスタム・アフターパーツ
ジムニーシリーズはカスタムのしやすさでも人気を集めています。特にオフロード走行向けのリフトアップ、ホイールやタイヤの交換、ルーフキャリアやリアラダーなどの装着といったライトカスタムから、本格的なサスペンション交換や外装カスタムまで幅広いアプローチが可能です。
5ドアモデルでもその傾向は続くとみられ、特に車内スペースが広くなることで車中泊仕様などのカスタムがより一層増えることが考えられます。アウトドアブームの中で、キャンピングカーまでは手が出せないけれど、ジムニーノマドであればコンパクトかつ本格的に“車中泊”を楽しめるといった需要は高まりそうです。
3ドアと5ドア、どちらを選ぶべきか?
3ドアの魅力
- 取り回しが良く、狭い道や駐車場での扱いやすさが光るコンパクトサイズ
- 短いホイールベースが生む高い走破性と優れたオフロード性能
- ベース価格が比較的抑えられている価格帯
- ジムニーらしい愛嬌のあるルックスと小回りの利くボディ
5ドアの魅力
- ファミリーやアウトドアユーザーに最適な居住性と広い室内空間
- 後席ドアの追加による乗降性の向上とラゲッジスペースの拡大や使い勝手の良さ
- ホイールベースが長いため高速道路などでより安心できる直進安定性
「とにかくコンパクトで軽快に走れるジムニーが欲しい」という方や、「オフロード走行を存分に楽しみたい」という方には、依然として3ドアが最適な選択肢となるでしょう。一方、「家族や仲間とキャンプに行きたい」「普段から荷物をたくさん積む」「長距離ドライブが多い」という方には、5ドアのメリットは非常に大きく感じられるはずです。
気になる納期問題
ジムニーおよびジムニーシエラは、発売当初から需要が供給を大幅に上回る状況が続き、長期間の納車待ちが社会現象になるほどでした。今もなお、カラーやグレードによっては納車まで1年以上待つケースも珍しくありません。
特にジムニーシエラ5ドアは注目度が高いため、再び多くの注文が殺到することは容易に予想できます。
購入を検討している方は早めの情報収集と軽スタジオへの問い合わせを行い、余裕をもったスケジュールで計画を立てることをおすすめします。
ライバル車との比較
小型SUVや本格的なオフローダーとして、ジムニーノマド5ドアと競合するモデルは限られます。たとえば、トヨタのライズやダイハツ・ロッキーは小型SUVの範疇に入りますが、オフロード性能という点ではジムニーに敵いません。一方、トヨタのFJクルーザーやランドクルーザーなどのラダーフレームSUVは本格的なオフロード性能を備えますが、車格も価格帯もジムニーシエラとは大きく異なります。
結果として、ジムニーノマド5ドアは本格オフローダーでありながらコンパクトであるという特異なポジションをさらに強固にする形となります。海外市場において同様のカテゴリーを探しても、近い存在はジープ・レネゲードやブロンコ スポーツなどがありますが、日本国内でのラインナップや価格帯を考慮するとジムニーノマド5ドアのライバルはほとんど存在しないのが現状です。
まとめ
以上、2025年ジムニーノマド5ドアに関する情報をまとめてきました。3ドアと比較すると、よりファミリー層やアウトドア志向のユーザーが使いやすいサイズ感と居住空間を手に入れることが期待されます。加えて、最新の安全装備や快適装備の拡充が行われ、ジムニーが持つ独特の魅力を生かしつつも、実用性を大幅に高めたモデルになることでしょう。